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2026.02.16
文化を灯す未来──ピーター・ホー氏インタビュー(後編)
文化を灯すということ──炭火、チーム、そして未来へ
「炭火焼きアラシ」ピーター・ホー氏インタビュー(後編)
2025年3月の開店から数か月で
『ミシュランガイド』(同年10月発表)の一つ星を獲得し、
続く「Air Canada Best New Restaurants 2025」でも第8位に選ばれた「炭火焼きアラシ」。
代表・ピーター・ホー氏が率いるこの店には、
炭火の香りだけでなく、文化を未来へ灯す静かな情熱が宿っています。
前編では、焼鳥との出会いや原点を伺いました。
後編では、その先にある“大切にしていること”と“挑戦”、
そして未来への想いに迫ります。
炭火へのこだわり──香りと火力、そして食材への敬意
ピーター氏が何より大切にしているのは、炭火がもたらす「香り」と「火力」。
その根底には、食材への深い敬意があります。
できる限りローカルの農場から仕入れた鶏や野菜を使用し、有機野菜の姿形には手を加えすぎず、あるがままを尊重する。
お漬物も一種類に固定せず、さっぱり感だけでなく、時にほのかな甘みを添えて味の流れを整えていく。
また、コースの始まりには必ず魚介の一皿を用意。
島鯵のドライエイジング、皮目だけを炭火で焼いた香ばしいたたき、
鮑と雲丹に一番出汁のソースを合わせた料理など──。
炭火の香りを軸に、日本料理の技法を多彩に取り入れています。
海外で焼鳥文化を広めるという壁──「触れられない」2年間
バンクーバーで焼鳥店を開くには、多くの“見えない壁”がありました。
・炭火設備の使用許可取得に2年
・許可が下りるまで、店に一切手を加えられない期間
・焼鳥経験者がいない土地でのゼロからの育成
海外では、働き方や考え方、作法、お客様への向き合い方まで、大きく異なります。
そうした文化や価値観の違いのなかで、“日本の精神”を一つひとつ丁寧に伝えていく。
その積み重ねは、料理以上に大きな挑戦でした。
焼鳥を知ってもらうために──小さなお弁当から始まった輪
店舗が開けない2年間、彼は毎週「炭火焼きのお弁当」をつくり続けました。
週替わりの内容をInstagramで発信するうち、
少しずつ広がり始めたコミュニティは、
やがて店のオープンを待ちわびる大きな輪へと育っていきます。
お弁当詰めを手伝ったのは、当時7歳だった娘さん。
家族とともに積み重ねたその小さな努力が、
今の店を支える確かな基盤になっています。
未来へのビジョン──ひたむきに続けるということ
ミシュランを獲得しても、ピーター氏の姿勢は変わりません。
新しい店を増やすより、まずは目の前の店をより強くすること。
そしてイベントやPOPUPを通じて、焼鳥文化をバンクーバーから世界へ届けていきたいと語ります。
彼はこう話します。
“Progress comes from showing up every day, even when it’s uncomfortable.
So keep pushing forward — you can pause, but don’t stop.”
苦しい日でさえ積み重ねること。
立ち止まることはあっても、決してやめないこと。
その継続こそが未来の焼鳥文化を形づくると信じています。
焼鳥を愛する仲間へ──ピーター氏からのメッセージ
「どの焼鳥店に行っても、串を見て、香りをかげば、
職人がどれだけ努力しているかは必ず伝わります。
やりたいことがあるなら、絶対にあきらめないでほしい。
ダイヤモンドは“プレッシャー”があるからこそ生まれる。」
──この言葉は、親友である「茶禅華」川田智也シェフから贈られたものだといいます。

文化を灯し続けるということ
ピーター氏の言葉から伝わってきたのは、技術よりも先にある“姿勢”でした。
ひたむきに続けること。
食材や仲間、お客様への敬意を忘れず、一つひとつの仕事に心を込めること。
そして、一本の串に文化を宿し、
その灯を未来へ紡いでいこうとする揺らぎない想い。
その歩みは、炭火のように静かでありながら確かな熱をたたえ、
やがて仲間を照らし、世界へと広がる大きな炎へと育っていきます。
そのことを、ピーター氏は日々の実践を通して示してくれています。
TEAM火入れは、彼の想いに共鳴し、焼鳥を愛するすべての仲間とともに、
これからも文化の灯を守り、次の時代へと紡いでいきます。
Sumibiyaki Arashi
炭火焼きアラシ
公式サイト:https://sumibiyakiarashi.com/
Instagram:https://www.instagram.com/sumibiyaki_arashi/

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